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本物の健康食品づくりを目指して
自然の恩恵を最大限に活かした健康食品を提供するレイワ・コーポレーション
金沢大学環境健康科学 太田富久名誉教授
「人生100年時代」という時代が現実味を帯びる中、健康食品事業を展開するレイワ・コーポレーションは、「安心して口にできる安全な食品を届けたい」という思いを原点に活動を続けています。
本記事では、神長代表と太田富久教授との対談インタビューを通じて、製品開発に込められた効能や取り組み、そして今後の展望について詳しくご紹介します。本物の健康食品づくりを目指して
神長代表と太田教授が共同開発を進めるようになった経緯とは
Q.業務提携をして健康食品事業を始めるに至った動機をお話しください
神長会長:
人間の身体は食べ物や飲み物で作られていて、食べるものによっていかようにも変化していきます。私たちが昨年2019年の春から事業を開始したレイワ・コーポレーションの健康食品販売では、より良いものを効果的に提供していきたいと考えています。いわゆる“本物のもの”を提供していきたいと強く想っています。
また、その想いを実現するためにも太田教授とのコラボレーションが欠かせません。太田教授のこれまでの実績に賛同させていただき、現在の業務提携に至りました。
Q.すでに販売されている商品も太田教授と共同で開発されたと伺いましたが、「脳覚」について教えてください
太田教授:
「脳覚」の主成分であるα-GPCは、記憶を司る部分に作用することが期待できます。高齢者の方には認知力や記憶力の維持を促し、若い人にとっては記憶力のアップに貢献します。そのため、若い人から高齢者にとっても健康に寄与する食品だと言えるでしょう。
太田教授の研究の原点
Q:教授が食材や植物などの天然成分を研究するに至ったきっかけは何でしょうか?
太田教授:
もともとの専門は、学問的に言うと生薬学部天然物化学でした。それぞれ単一の植物成分を使ったものが生薬なので、漢方薬そのものは東洋医学や漢方に用いられています。つまり、生薬の素材としての成分で「有効成分はどんなものか」という研究を専門的に研究していました。
Q.学生の頃から食品の健康作用について調べられていたんですね
太田教授:
そうですね。教授として金沢大学に赴任したのは今から25年ほど前ですが、その頃にちょっとした事件がありました。薬の世界で「グレープフルーツジュースと薬を一緒に飲むと、薬の作用が強まってしまう現象がある」とアメリカから伝わりました。その頃に「グレープフルーツにはどんな成分が入っているのか」という研究の依頼があったんです。そこで初めて果物の研究を開始し、金沢大学で成分を解析した研究結果を論文にまとめました。
この研究を機に、果物に薬の作用を変えてしまうような成分が入っていることに興味を持ちました。そして「他の果物にはどんなものが入っているんだろう」と調べ始めたのが今の研究に繋がっています。
Q.実際にどういったものを研究されていますか?
太田教授:
グレープフルーツをきっかけに、ハーブや果物類を研究しています。その中でも、多くの人に親しまれているイチゴにも、薬の作用を変えてしまうような成分が入っていることが分かりました。この研究成果で特許を持っていますが、イチゴにはいくつかのポリフェノールが含まれています。メラニン色素を減らす作用や、脂肪の蓄積を抑える作用があると分かったのです。そういった意味では、イチゴは特異な存在と言えますね。
Q.研究者として「どのような商品を世に出したいか」という構想はありますか?
太田教授:
先ほどお伝えしたように、研究者としてのスタートは生薬からです。植物などの身体に良さそうなもののほとんどは研究され尽くしています。しかし、中には研究されていないものや、認知されていても研究に手がついていないものがあります。私たちが研究しているのは果物やハーブ、野菜などの中でも“まだ手がついていない未知の健康効果”です。この研究成果で見つかったものは、サプリメントに応用していきたいと考えています。
そのため、「今すぐにこういったものを作りたい」というものではなく、研究を重ねた上で新しい作用を使ったサプリを開発していくことが構想と言えますね。
レイワ・コーポレーションと太田教授の食品づくりにかける想い
Q.商品を作る上で、成分など特に重要視していることは何ですか?
神長代表:
第一に安心・安全ですね。例えば無農薬で育てられた食材の成分を積極的に使ったり、子供から大人まで家族全員で飲んだりできるものを作っていきたいと考えています。年齢や性別を問わず、人々の健康に貢献できる価値ある食品を太田教授と共に目指していきたいと考えています。
太田教授:
サプリメントは薬ではないので、副作用が極力ないような、あるいは避けられるような製品を作っていきたいですね。「安全」が必須条件です。
私たちが狙っていきたいのは、サプリサプリしたような薬に関連するような成分を混ぜるなど「薬に近づけよう」という試みではありません。どちらかというと、天然由来の成分を使って食品に近いような形で「食べ物」という形でみなさんの健康に役立ててもらいたいと考えています。Q.食品の成分はどういったものを使われていますか?
太田教授:
薬は単一の化合物で作られることが少なくありません。しかし、私たちは副作用が出にくい食品に近づけるため、エキスのような状態で製品の開発・研究を進めています。
昔、ある製薬会社がカルテノイドの一種の成分を含んだ製品を作っていましたが、後々になって発がん性が見つかり、取りやめになった事例もあります。単一の成分にすると「良い」とされるものでも、副作用が出る可能性があります。私たちは単一の成分にまで精製せず、できる限りエキスに近い形で安全な食品を作ることを心がけています。Q.「危険な食品を作らないため」に意識していることは?
太田教授:
ハトムギを例に挙げると、医学部の教授と共同で特許を申請しています。それも単一成分ではなく複合成分のものです。そもそも、食品は様々な成分で構成された複合体・複合成分です。場合によっては効きすぎて毒性のあるような食品の中でも、他の成分が入っていることで毒性が抑えられることもあります。
最近、「食べてはいけない食べ物」としてYouTubeに投稿されていたアクリルアミドも、これに当てはまります。食品を加熱することで生じるアクリルアミドは、単体の成分で見ると毒性や発ガン作用がありますが、食品の中に入っているアクリルアミドでガンになった人はいないのが実情です。
「脳覚」に含まれるα-GPCについても同様に、身体に良い成分を単一にしないことを心がけています。健康食品の効き目を落とさずに毒性や副作用を抑えるため、できるだけ複合成分で構成された食品を開発していきたいと考えています。Q.太田教授はいくつかの特許を取得されていると伺いましたが、どんなものがあるのでしょうか?
イチゴポリフェノールは自身が研究された成果の一つ。
太田教授:
レイワ・コーポレーションの食品でも取り入れられている「ハトムギ」や「ソボク」など、これまでに取得した特許ですが、全部で40数種類以上になります。
レイワ・コーポレーションの今後の展望
Q.今後はどういった製品を展開していきたいと考えていますか?
神長代表:
安心安全な成分を使用し、企画段階からSDGsの達成を目指した商品展開をしていきたいと思っています。しかしながら、そのために価格が上がってしまうと大勢の方に購入していただくことが難しくなると思いますので、そこは企業の努力が必要だと捉えています。
将来的には、オーガニック系の食品やコスメを提供していきたいと考えていますが、お客様に安心して食べてもらえるよう十分な検証を行うため、開発や製品化のスパンは明確には定めていません。今回のインタビューで伺ったように、薬のようなものとは一線を画したビジョンをお持ちの太田教授と手を取り、社会に求められている製品を世に出していきたいと考えています。
学歴
1969年3月 東北大学医学部薬学科卒業
1974年3月 東北大学大学院薬学研究科博士課程修了 (薬学博士)主な経歴
1974年度-1976年度 Cornell大学 Research Associate
1976年度-1989年度 東北大学薬学部助手
1990年度-1993年度 東北大学薬学部講師
1994年度-1996年度:東北大学薬学部、助教授
1997年度-2011年度:金沢大学薬学部、教授
(医薬保健研究域薬学系)
2012年度-2016年度:金沢大学、金沢大学大学院特任教授
(医薬保健学総合研究科)
2012年度- 現在 :金沢大学名誉教授
2018年~2021年 :金沢市異業種研修会館 館長
2018年~ 現在 :太田富久研究所 所長所属学会
日本薬学会
(平成9年度学会賞選考委員、平成11、12年度代議員、
平成17-19年 度 学会誌編集委員)
日本生薬学会
(平成9年度-平成12年度 評議員、平成13年度 年会会長、
平成13年度-平成20年度幹事)
日本化学会
アメリカ化学会
日本補完代替医療学会(平成20年度-現在、理事)
日本菌学会(終身会員)
NPO北陸ライフケアクラスター(平成14-現在、理事長)主な研究経歴
生理活性天然物の単離および構造解析に関する研究
代謝酵素制御物質の天然物化学的研究
抗ストレス科学の評価系を用いる機能性物質の探索
食品化粧品原料のナノ化による機能性発現の研究主な特許(他40件~)
スイゼンジナ(金時草)を用いた血糖降下剤
イチゴ由来の薬物代謝酵素阻害剤及びその製造法
ハトムギの葉茎を用いた食品及び医薬組成物
腫瘍またはヒト乳頭腫ウイルス性疾患の予防剤又は治療剤太田研究所は「NPO法人北陸ライフケアクラスター研究会」の運営も行っております。